マカオの高齢女性が電話詐欺被害…弁護士を名乗り受け取りに現れた香港人の男逮捕

 マカオ司法警察局は10月9日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に関与したとして20代の香港人の男1人を逮捕したと発表。

 同局によれば、同月8日朝、マカオの高齢女性宅の固定電話に”息子”を名乗る人物から電話があり、傷害事件に絡む賠償金が必要として現金を用立てるよう要求した上、追って”弁護士”が引き取りに行くと話し、女性はこれを信じ、自宅の門外まで受け取りに現れた弁護士を名乗る男へ25万パタカ(日本円換算:約464万円)を渡したが、しばらくして不審な感じがしたことから家族に事の一部始終を話した末、詐欺被害に遭ったことに気づき、同局へ通報するに至ったとのこと。

 通報を受けた同局が捜査に着手し、受け子の男の身元を特定。同日午後、男が港珠澳大橋マカオ側イミグレーションから香港へ向けて出境しようとしたところを逮捕に成功したという。

 男は同局の調べに対し、香港の詐欺組織の指示を受けてマカオに来たとし、被害者から受け取った現金はすでに上役の男に渡したと供述したが、詳しい説明については拒否しているという。逮捕時、男は報酬として受け取った1万0300パタカ(約19万円)の現金を所持していた。同局では、男を相当巨額詐欺及び組織犯罪の罪でで検察院送致するとともに、逃走中の上役の男、また現金の行方について捜査を継続するとした。

 マカオでは今年(2024年)5月以降、上述の手口と似た電話詐欺事案が相次ぎ発生しており、同局は電話詐欺に関する累次の注意喚起情報を発出している。

警察が公開した電話詐欺事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ大学メインキャンパス内にある伍宜孫図書館エキジビションホールで12月5日、明・清代の史料に…
  2.  元NBA選手でバスケットボール界のレジェンドとして知られる姚明(ヤオ・ミン)氏が12月5日午後、…
  3.  マカオ政府身分証明局(DSI)は12月5日、同局が昨年(2023年)から発行を始めた最新版の居民…
  4.  マカオ治安警察局は12月4日、マカオ半島北西部の沙梨頭エリアにある路上で女子学生(成年)に対する…
  5.  数学(算数)及び科学(理科)の到達度に関する国際的な調査のひとつに国際教育到達度評価学会(IEA…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun