広東省珠海市住民が週1回マカオ渡航可能に…深圳市住民の香港マルチ渡航も復活

 中国(本土)当局は11月29日、中国本土から香港・マカオへの「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(Individual Visit Scheme=IVS)に関する新政策を打ち出した。

 2025年1月1日から、マカオと隣接する広東省珠海市の住民(珠海市戸籍者)は週1回マカオ渡航が可能となる「一周一行」簽註(=ビザに相当)の申請受付がスタート。また、珠海市の横琴粵澳深度合作区の住民(戸籍者及び居住証保有者)については渡航回数に制限のない(マルチ)「一簽多行」簽註が申請できるとのこと。いずれも簽註の有効期間は1年間、渡航毎のマカオ滞在期間は最大7日間。

 なお、従前の珠海市住民のマカオ渡航簽註申請は2ヶ月に1回で、大幅緩和となる。

 例えば、旧正月(春節)ホリデー(今年は1月末から2月初旬)にマカオ渡航を計画している珠海市住民の場合、従前はクリスマス〜年末年始のマカオ渡航を諦めざるを得なかったが、新政策ではこれが解消される見込み。マカオのツーリズム業界では、従来の閑散期に旅客が分散して訪問し、かつ底上げも期待されている。

 このほか、香港と隣接する深圳市の住民についても、2024年12月1日から「一簽多行」簽註が復活する。2015年以来のことで、従前は「一周一行」。さらに、申請対象が戸籍者に加えて居住証保有者にも拡大され、申請資格を有する深圳市住民の数は1千万人超になるとみられる。

マカオ半島北部に位置する広東省珠海市との主要な陸路の玄関口「關閘イミグレーション」(資料)=2024年10月本紙撮影

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