新時代社、1.9億パタカで公共バス事業継承

マカオ政府交通事務局は6月10日に記者会見を開き、昨年破産した維澳蓮運(以下、レオリアン社)の公共バスサービスの澳門新時代公共汽車股份有限公司(以下、新時代社)への継承について具体的説明を実施。同日、政府と正式に契約を締結し、契約期間は今年7月1日から3年間。契約期間については、レオリアン社の契約残存期間より短縮されたことになる。

また、同日夕方、新時代社が市内の萬豪軒で記者会見を開催し、社長に就任した方立群氏らが出席。今回の事業継承に投じた予算が1.9億パタカ(日本円換算:約24.3億円)だったことを明かした。内訳は破産したレオリアン社の資産の買い取り、解雇従業員への賠償金、新車輌の導入、営業設備の拡充などに充てられる。

新車輌の導入に就いては、低床タイプの大型バス15輌と日本メーカー製マイクロバス5輌を導入するという。破産資産の中にはバス約200輌が含まれるが、すべて中国メーカー製で、これまで日本メーカー製は導入されていなかった。

なお、環境保護などの観点から、既存バス車輌の塗装変更などは実施しない見通し。星を象った新時代社のロゴを貼り付ける。また、車内の再整備を行い、乗車環境を改善するとしている。

交通事務局によると、新時代社の株主は公共バス事業を運営する澳門公共汽車有限公司(以下、TCM社)、南光實業有限公司、澳門汽車綜合服務股份有限公司とのこと。新時代社とTCM社はそれぞれ独立して経営を行うという。

また、2014年、2015年に政府から毎月約1,700万パタカの財政支援が実施されることも発表され、これはレオリアン社が受け取っていた金額300万パタカ多い。政府資料によると、2013年のレオリアン社の毎月の事業運営コストは約2,100万パタカだった。

政府交通事務局による新時代社への公共バス事業移管に関する記者会見(写真:交通事務局)

政府交通事務局による新時代社への公共バス事業移管に関する記者会見(写真:交通事務局)

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