マカオ、2025年1QのGDP速報値公表…1.3%減の約1.8兆円に…コロナ前同時期の85.2%
- 2025/5/3 11:19
- 産業・経済
マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は5月2日、今年第1四半期(2025年1〜3月)のマカオの域内総生産(GDP)の速報値を公表。
(アフターコロナで)2023年に著しい景気回復をマカオ経済は、2024年に入り徐々に通常ペースに戻り、2024年第1四半期の実質GDP成長率は前年同期比23%増から、同年第4四半期には3.4%増と漸減した。2025年第1四半期のGDP速報値は前年同期比1.3%減、コロナ前2019年同期の85.2%に相当する997億パタカ(日本円換算:約1.8兆円)となり、マイナス要因として前年同期のペースが高かったこと、インバウンド旅客の消費パターンの変化などを挙げた。
主な構成要素別の分析では、今年第1四半期のインバウンド旅客数は前年同期比11.1%増だったものの、消費パターンの変化によりその他ツーリズムサービス輸出が減少し、サービス輸出全体が実質ベースで3.8%減に。一方、内需面については、固定資本形成総額が7.8%増、政府最終消費支出が1%増、民間消費支出が0.6%となり、堅調だった。
同局では、今年に入って以降、国際情勢が混沌とした様相を呈し、世界経済の成長モメンタムは不十分で、中米関係も不透明さを増す中、インバウンド旅客の消費パターン、消費観念、消費階層も大きく変化し、マカオ渡航意欲にも影響を及ぼしており、またインバウンド旅客による消費の減退がマカオのツーリズム産業の発展にも影響を及ぼし、その結果として今年第1四半期の景気回復に変動が生じたとした上、全体的な景気回復の勢いは維持され、金融・財政状況も安定した状況から発展の見通しは明るく、総合的な分析として、内外環境に劇的な変化がない限り、マカオ経済は周期的な景気後退に陥ることなく、回復基調を維持するとの見方を示した。
同局によれば、今回のデータは速報値で、今月(5月)中旬に修正後の詳細結果をあらためて公表するとのこと。
