マカオのマック、「福喜」別工場製品を全量破棄

中国・上海市の「上海福喜食品有限公司」が期限切れ鶏肉を使用した製品を出荷していた問題がマカオにも波及している。先週、今年5〜6月にかけて当該企業の冷凍鶏肉加工品がマカオにも輸入され、マクドナルドに供給されていたことが発覚した。

7月30日にマカオ政府で食品行政を担当する民政総署が発表した資料によると、マカオのマクドナルドは直近2年間のうちに当該企業と同系列の河北省にある「河北福喜食品」から食材の供給を受けていたという。マクドナルドでは上海以外の「福喜」製品の在庫について、すでに民政総署の食品安全課スタッフ立ち会いのもとで自発的に全量(約3千キログラム分)を破棄処分としている。

民政総署ではマカオのケンタッキーフライドチキン、スターバックスコーヒー、ピザハット、セブンイレブン等の店内、倉庫などを訪れ、「福喜」関連製品の在庫調査を行った。同時に製品サンプル検査も実施したところ、特に異常は見受けられなかったとのこと。同署が業界団体を通じてマカオ市内の主要小売店、チェーンストアなどの店舗を調査したところ、「福喜」関連製品の在庫及び販売は見つからなかったという。

マカオでも中国製食品に対して不安を持つ市民が多く、マカオの地元メディアは先に日本マクドナルドが中国で製造されたすべての鶏肉製品の使用をストップすると発表ニュースを大きく報じていた。

マクドナルドで在庫商品の確認を行う民政総署の食品安全課スタッフ(写真提供:民政總署)

マクドナルドで在庫商品の確認を行う民政総署の食品安全課スタッフ(写真提供:民政總署)

民政総署の食品安全課スタッフ立ち会いの中で全量破棄処分されたマクドナルドの「福喜」関連製品(写真提供:民政總署)

民政総署の食品安全課スタッフ立ち会いの中で全量破棄処分されたマクドナルドの「福喜」関連製品(写真提供:民政總署)

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