マカオ10月カジノ売上12%超下落見通し―タム経済財政担当相

マカオ政府経済財政司のフランシス・タム司長(経済財政担当相に相当)は10月23日、今年10月の月次カジノ売上について、直近で最大の下げ幅となった9月からさらに落ち込み、マイナス12%を超える見通しであることを明らかにした。月次カジノ売上は約5年ぶりの前年割れとなった今年(2014年)6月以降、4か月連続で下落している。

10月24日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。タム司長によると、今年上期のプラス分もあるため、通年カジノ売上は前年並みを維持できるとした。また、カジノ売上の今後の見通しについては、来年(2015年)上期にも上昇に転じるが、来年下半期には反落する恐れもあるとしている。

また、月次カジノ売上が下落に転じた今年6月以降も、入境旅客数、ホテル客室稼働率、一般ショッピング消費、飲食業など実体経済は安定しており、カジノ売上の減がすぐに失業ムードなどを呼び起こすことはないとした。

カジノ産業がマカオ経済の牽引役であることは確かだが、リテール、ホテル、飲食、金融、建設業などのノンゲーミング産業の市場規模も拡大している。今後、時間をかけてエキジビション、クリエイティブ、漢方医薬といった新産業の育成を進め、産業の多元化によりカジノへの依存度を軽減したい考え。

10月23日、第19屆マカオ国際貿易投資展覧会(MIF)「第4回江蘇―マカオ・ポルトガル語圏諸国ビジネスサミット」開幕式で講演を行ったマカオ政府フランシス・タム経済財政司司長(写真:新聞局)

10月23日、第19屆マカオ国際貿易投資展覧会(MIF)「第4回江蘇―マカオ・ポルトガル語圏諸国ビジネスサミット」開幕式で講演を行ったマカオ政府フランシス・タム経済財政司司長(写真:新聞局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun