中国シンセン市住民の香港渡航、回数無制限から週1回へ=転売目的の「爆買い」社会問題に

中国広東省シンセン市住民の「数次入境許可証」を使った香港渡航回数について、従来の「マルチ(事実上無制限)」から「1週間に1回」とする制限が加えられる見通しという。インターネット上に流出した内部文書の情報などを元に、香港メディアが4月11日夜に一斉に報じた。

昨年(2014年)中国本土から香港を訪れた旅客数は前年比16%増の4700万人(のべ)となり、旅客総数の実に78%を占めた。

中国本土から香港を訪れる旅客が急増したきっかけは、2003年に実施された「自由行」と呼ばれる中国本土の一部都市住民を対象とした個人旅行者向けの香港入境許可証発給解禁にある。以後、対象都市の拡大、所得増、人民元高などの追い風を受け、その数は右肩上がりの増を維持している。また、香港と陸続きの位置にある広東省シンセン市の住民は一度の手続きで何度も香港を往来できるマルチの入境許可証を取得することができた。

しかしながら、昨今、香港各地に「水貨客」と呼ばれる中国本土からの転売目的の買い出し客が殺到し、生活必需品の品薄や価格上昇、交通機関の混雑などを引き起こしたとされる。特に水貨客が集中する中国とのボーダーに近い香港の新界エリアの地元住民の間で不満が高まり、両者の間で衝突が度々発生するなど大きな社会問題に発展していた。

今回の報道を受け、香港政府は同日午後8時すぎに見解を発表。「香港政府としての中国本土からの旅客受け入れキャパシティ問題を考慮し、中央政府に対してシンセン市住民向けの数次入境許可政策の調整を含む具体案を提出している」ことを認めたが、具体的な調整内容については「中央政府から発表される」として明言を避けた。

シンセン市住民を対象としたマルチ入境許可政策の調整に関する報道を受け、香港政府が4月11日午後8時すぎに発表した見解(画像:news.gov.hkより)

シンセン市住民を対象としたマルチ入境許可政策の調整に関する報道を受け、香港政府が4月11日午後8時すぎに発表した見解(画像:news.gov.hkより)

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