マカオの総体失業率1.8%を維持、カジノ低迷長期化も雇用は安定=今年5〜7月期

マカオ政府統計調査局が8月28日に発表した雇用統計によると、今年(2015年)5〜7月の総体失業率は1.8%、不完全雇用率は0.4%で、いずれも前回調査(4月〜6月)と同水準を維持した。マカオ経済の屋台骨ともいえるカジノ売上が昨年6月から今年7月まで14ヶ月連続前年割れとなる中、雇用への影響については数字上見受けられない。

今年5〜7月期の労働人口は40.52万人、労働参加率は73.7%。このうち、就業人口は39.79万人で前回調査時から300人減少。業種別の就業者数では、建設業従事者の減少と教育及び卸売・小売業従事者の増加が目立った。

失業人口は前回調査から200人の減少となる7400人。このうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は4.9ポイント上昇の14.4%。

前年同時期との比較では、労働参加率が0.1%、総体失業率が0.1ポイントのそれぞれ下落、不完全雇用率は0.1ポイントの上昇となっている。

マカオでは、カジノ売上が低迷を続けるものの、2017年にかけて多くの人材を必要とする大型IR(統合型リゾート)のオープンラッシュが続くことから、IR運営各社では既存人材の囲い込みと新規人材の採用の双方について積極的な姿勢を維持している。

大型IR(統合型リゾート)の開発ラッシュが続くマカオ・コタイ地区。左がパリジャンマカオ(2016年末開業予定)、右がスタジオ・シティ(今年10月27日開業予定)=2015年8月—本紙撮影

大型IR(統合型リゾート)の開発ラッシュが続くマカオ・コタイ地区。左がパリジャンマカオ(2016年末開業予定)、右がスタジオ・シティ(今年10月27日開業予定)=2015年8月—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  きのう(5月15日)はマカオ及びマカオにとって第二の旅客ソースである香港でパブリックホリデーとな…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社の何超鳳(デイジー・ホー)常務董事(マネジ…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は5月14日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の住宅・商業テナント…
  4.  マカオ司法警察局は5月14日、同月12日夜にマカオ半島北部に位置するモンハの丘のトレイルコースで…
  5.  このほど英「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」が世界の創立50年以内の若い大学を対…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun