香港投資家の7割超が人民元資産維持の意向=中長期的に安心感、英国系銀行調査

昨今、中国人民元の対米ドル基準値の相次ぐ引き下げ(いわゆる人民元の切り下げ)、中国株式市場の不安定感が中国本土との関係が強く、米ドル連動する香港ドルを通貨とする香港マーケットにも影響を及ぼしているとされる。

マカオの日刊紙「澳門日報」が9月8日付紙面で香港新華社電(7日)を引用して報じた記事によると、香港の英国系金融機関、スタンダードチャータード銀行が人民元切り下げと中国株式市場に激震が走った時期と重なる今年(2015年)8月14日から22日にかけて市場調査を実施したという。

調査の結果、回答者の64%が今後12ヶ月以内に人民元の切り下げが進むと回答したとのこと。昨年同時期の調査では5%だったといい、顕著な上昇となった。

一方、この先12ヶ月について、手持ちの人民元資産を維持または増やす意向があるとの回答が7割を超えたという。83%がバランス型ポートフォリオに中国本土市場投資を含むことが可能であるとし、76%が中国の経済改革が多くの投資機会と潜在的なリターンをもたらすと回答するなど、中国本土市場に対する中長期的な安心感が見受けられたとのこと。

なお、香港スタンダードチャータード銀行では、今後数ヶ月間、人民元の大幅な切り下げはないと予想しているという。

香港の町並み。九龍半島・尖沙咀からヴィクトリアハーバー越しに香港島のビル群を望む(資料)—本紙撮影

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