マカオカジノ監理部門、検察官出身のパウロ・マルチンス・チャン氏が新局長に内定

マカオ政府のカジノ監理部門にあたる博彩監察協調局(DICJ)のマヌエル・ジョアキン・ダス・ネーヴェス局長が個人的事情を理由に11月末日で退官すると申し出たことを受け、新局長にマカオ検察院のパウロ・マルチンス・チャン(陳達夫)次長検事が内定し、12月1日付で着任することがわかった。

今回のDICJの新局長人事は、マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン(梁維特)長官が11月13日の記者会見で明らかにしたもの。リョン局長は、人選の理由について、法律に明るいこと、中国語、ポルトガル語、英語による高いコミュニケーション能力などを挙げた。

現任のネーヴェス局長の在任期間は、マカオがポルトガルに返還される直前期から現在に至るまで18年間に及んだ。マカオのカジノ経営は長く一社独占体制が続いてきたが、2002年にカジノ経営ライセンスが対外開放され、その後、ライセンスを獲得した6陣営による大型カジノ施設のオープンが相次ぎ、2007年にラスベガスのカジノ売上を抜き世界最大のカジノ都市へと急成長を遂げた。現在のマカオのカジノ売上規模はラスベガスのおよそ6倍となっている。

なお、6陣営の現行のカジノ経営ライセンスは期限付きのもので、2020〜22年にかけて満期を迎える。政府は現行体制に関する第1次中間レビューを年内までにまとめる方針で、今後、現行ライセンスの更新や新規参入を認めるか否かといった重要な判断が迫られる時期が近づいている。

記者会見でカジノ監理部門の新局長人事内定を明らかにしたマカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン長官=11月13日(写真:GCS)

記者会見でカジノ監理部門の新局長人事内定を明らかにしたマカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン長官=11月13日(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府交通事務局は5月17日、同月16日未明にタクシー助手席でのシートベルト着用をめぐるトラ…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  3.  マカオ司法警察局は5月17日、同月16日にコタイ地区のカジノ施設にあるVIPルームを対象に実施し…
  4.  マカオ半島新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)サンズマカオ(澳門金沙)がきょう(5月18…
  5.  マカオ司法警察局は5月16日、マカオで商業ビルのレンタル会議室を宝飾品店に偽装し、マカオ人の男性…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun