マカオの大型IRリスボアパレス建設現場で火災=放火の疑い

マカオ・コタイ地区で建設工事が進む大型IR(統合型リゾート)リスボアパレスの建設現場で11月28日未明に火災が発生。2時間半後に鎮火し、負傷者はいなかったという。

消防、警察及び地元紙の報道を総合すると、火元とみられる現場はU階とG階(地面に近い低層階)の間に鉄製の足場で組まれた仮設テラス部分(幅20メートル、奥行40メートル、高さ10メートル)とみられ、同日午前5時半頃に警備員が出火しているのを確認した後、瞬く間に周囲に燃え広がったという。その後、通報を受けた消防車10台、消防隊員48人が到着して消火作業にあたり、午後8時までに完全鎮火した。現場にはおよそ10人の建設作業員がいたというが、全員自力で避難し、負傷者もいなかったことが確認されたとのこと。当時は空気が乾燥しており風も強かったことから火の周りが早く、現場の構造が複雑だったこともあり消火作業に手間取ったという。

その後の消防局による現場検証の結果、出火原因に疑わしい点が見つかったことから、司法警察局に応援を要請。司法警察局によると、火元と見られる現場に自然発火する燃料等が見当たらないことから、放火事件として捜査を進める方針とのこと。

リスボアパレスはマカオでカジノ経営ライセンスを保有する6陣営の一角、SJMホールディングスがコタイ地区で2017年の開業に向け開発を進めるIRで、敷地面積は約7万平米、延べ床面積は約52万平米(駐車場など除く)で、リスボアパレスホテル、パラッツォ・ヴェルサーチホテル、カール・ラガーフェルドホテルの3ホテル、カジノ、料飲施設などが入る予定。

「リスボアパレス」建設現場(資料)=マカオ・コタイ地区、2015年8月—本紙撮影

「リスボアパレス」建設現場(資料)=マカオ・コタイ地区、2015年8月—本紙撮影

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