患者の女子高生の胸触る…マカオの80歳男性医師を強制わいせつで逮捕=警察「胃腸炎の診察に必要ない行為」

マカオ司法警察局は4月15日に記者会見を開き、マカオ北区のクリニックの男性医師(80)について、必然性がないにも関わらず、診療時に患者の女子高校生(18)の胸を触ったとして、強制わいせつ罪で逮捕、送検したことを明らかにした。

警察の発表によれば、女子高生は4月12日午後8時頃、風邪と胃腸炎の症状が現れたため、当該クリニックを受診。当初、医師は腹部の触診により急性胃腸炎であると診断したが、続いて胸部に手を伸ばして撫でまわしたとのこと。さらに、注射による治療を打った後、今度は下着の上から敏感な位置を含む胸部周辺を2分間にわたって触り続けたという。女子高生は異変を感じて医師に停止を求め、すぐにクリニックを逃げ出した。

女子高生は自宅に戻り、両親にクリニックでの出来事を打ち明け、警察へ通報した。なお、女子高生は別の医療機関で診察を受けた結果、急性胃腸炎であることが確認された。

通報を受けたマカオ司法警察局は調査を経て4月14日午前、クリニックで女子高生の診察を行った医師の身柄を拘束。医師は胸を触ったことを認めたものの、胃腸炎の症状を緩和するための行為だったと供述したとのこと。警察が医療関係者及びマカオ政府衛生局に意見を求めたところ、急性胃腸炎の治療で胸部の敏感な位置に触れる必要はないとのコメントが得られたという。また、マカオの医療規則によれば、女性患者の敏感な位置を検査する場合、女性看護士の立ち会いが必要だが、この医師は単独で診療を行っていたことから、強制わいせつ事案にあたると判断し、逮捕に踏み切った。女子高生の着用していた下着からは医師の指紋とDNAが検出されているという。

警察では、別の被害者がいないかも含め、捜査を継続中としている。

患者の女子高生の胸を触ったとして強制わいせつ罪で逮捕、送検された80歳の男性医師=4月15日(写真:マカオ司法警察局)

患者の女子高生の胸を触ったとして強制わいせつ罪で逮捕、送検された80歳の男性医師=4月15日(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府交通事務局は5月17日、同月16日未明にタクシー助手席でのシートベルト着用をめぐるトラ…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  3.  マカオ司法警察局は5月17日、同月16日にコタイ地区のカジノ施設にあるVIPルームを対象に実施し…
  4.  マカオ半島新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)サンズマカオ(澳門金沙)がきょう(5月18…
  5.  マカオ司法警察局は5月16日、マカオで商業ビルのレンタル会議室を宝飾品店に偽装し、マカオ人の男性…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun