マカオの中国式ロト「パカピオ」運営会社、政府とのライセンス契約1年間延長…17年末まで

豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノ施設ばかりが目立つが、実はマカオには競馬、グレイハウンド犬を使ったドッグレース、サッカー及びバスケットボールを対象としたスポーツくじ、ロトといった各種合法ギャンブルも存在し、政府とライセンス契約を結ぶ民間事業者によって運営されている。

マカオの政府系放送局TDMが2月8日午前のラジオニュースで報じた内容によると、最新版のマカオ政府公報で中国式ロト・パカピオ(白鴿票)のライセンスを持つウィンヒンロト(栄興彩票)社がマカオ政府から昨年(2016年)12月末日で満期を迎える契約について、今年(2017年)末まで1年間の延長を獲得したことがわかった。最初の契約は1990年8月24日に締結され、その後、今回までに1999年、2001年、2002年、2003年、2004年、2010年、2011年、2012年、2013年、2014年、2015年に契約延長されてきた。コンセッションプレミアムは50万パタカ(日本円換算:約702万円)で据え置きとのこと。

マカオ政府博彩監察協調局(ゲーミング監理当局)の資料では、昨年(2016年)のパカピオの売上は前年から横ばいの700万パタカ(約9836億円)、ベッティング総額は7.4%上昇の2900万パタカ(約4億0748億円)だった。

パカピオは清朝末期にマカオに伝わったギャンブルの一種で、当初、漢文の長詩「千字文」の中にある「天、地、玄、黄」といった文字を付けた鳩(中国語で「白鴿」)によるレースだったことが名称の由来。その後、「千字文」の最初の80文字の中から10文字を選び、親(運営会社)が選んだ20文字のうち5文字以上一致すると賞金の対象となる方式に改められた。近年では、文字に代わって数字が使われるようになり、数字の抽選も手動回転抽選器からコンピュータを用いた電子抽選式に変わっている。

ウィンヒンロト社はマカオカジノ最大手のSJMホールディングスやマカオジョッキークラブ(競馬)、マカオ逸園カニドローム(ドッグレース)、マカオスロット(スポーツくじ)などを傘下に持つ総合観光・娯楽企業グループSTDM社(本社:マカオ)グループの一員。

マカオ市街中心部にあるウィンヒンロト社のパカピオ場(資料)=マカオ・殷皇子大馬路—本紙撮影

マカオ市街中心部にあるウィンヒンロト社のパカピオ場(資料)=マカオ・殷皇子大馬路—本紙撮影

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