マカオの銀行における国際業務割合上昇に転じる…19年第1四半期

マカオ金融管理局は5月17日、今年第1四半期(2019年1〜3月)のマカオ国際性銀行業務統計を発表。

今年3月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は86.1%、国際負債の割合は82.0%で、いずれも昨年12月末から0.9ポイント上昇のだった。

外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年3月末における国際銀行資産及び負債に占めるマカオパタカの割合はそれぞれ0.7%、0.9%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は39.5%、45.9%、9.1%、4.7%、国際負債に占める割合は47.2%、40.1%、7.8%、4.0%。

今年3月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、昨年12月末から8.1%、前年の同じ時期から20.6%のそれぞれ増となる1兆6472億マカオパタカ(日本円換算:約22兆3585億円)。このうち、対外資産は前年の同じ時期から24.3%増の1兆2465億マカオパタカ(約16兆9195億円)、マカオにおける外貨資産は10.3%増の4007億マカオパタカ(約5兆4390億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは23.5%増の5745億マカオパタカ(約7兆7980億円)。

今年3月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、昨年12月末から8.3%、前年の同じ時期から22.3%のそれぞれ増となる1兆5698億マカオパタカ(約21兆3079億円)。このうち、対外負債は前年の同じ時期から29.2%増となる8054億マカオパタカ(約10兆9322億円)、マカオにおける外貨負債は15.8%増の7643億マカオパタカ(約10兆3743億円)。マカオ居民(マカオ居留権保有者)及びマカオ特別行政区政府による各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、この残高は前年の同じ時期から15.8%増の6756億マカオパタカ(約9兆1703億円)。

マカオの国際銀行業務は主にアジア及びヨーロッパに分布している。今年3月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対香港及び中国本土の債権が占める割合が38.0%、27.8%を占め、ドイツ及びポルトガルは1.7%と1.0%、ポルトガル語圏諸国と「一帯一路」周辺国家が1.4%と6.3%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は51.2%、19.5%、英国とフランスが2.6%と1.0%、ポルトガル語圏諸国と「一帯一路」周辺国家が0.5%、12.4%。

マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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