マカオ治安警察局は6月3日、乗客の忘れ物で多額の現金の入ったショルダーバッグを届け出せず着服したとしてタクシー運転手3人を逮捕したと発表した。

6月1日夜、マカオを訪れていた男性旅客からコタイ地区にあるカジノIR（統合型リゾート）からコタイイミグレーション施設までタクシーを利用したが、降車後に多額の現金が入ったショルダーバッグを身分証、キャッシュカード、現金などが入ったショルダーバッグ＝合計損失額約11万香港ドル（日本円換算：約152万円）＝を車内に忘れたとする通報が警察に寄せられたとのこと。

警察の捜索に着手し、まもなく男性が利用したタクシーと運転手を特定。この運転手を呼んで調査を行った際、別の2人の運転手が関与している可能性が浮上。最初に落し物を発見した運転手（A）が大半の現金を着服した上、バッグと残りの現金を別の運転手（B）に渡したというが、BはAが警察の調査を受けていることを知り、隠蔽のため自家用車の中に隠し、もう一人の運転手（C）に車のキーを渡して管理するよう依頼していたという。

警察はAを拾得物不正占有罪、BとCを盗品等関与罪で送検する方針。なお、警察がバッグと中に入っていた現金全額を発見し、無事に被害者の元に戻されたという。

被害者のショルダーバッグ及び現金等（写真：マカオ治安警察局）