マカオ、春節ホリデー期間中も観光名所周辺で混雑予測警報システムのテスト運用継続

 マカオは面積約32平方キロ、人口約67万人の小さな地域だが、昨年のインバウンド旅客数は年間延べ約3940万人に達した。訪マカオ旅客数に占める中国本土旅客の割合はおよそ7割となっている。

 間近に控える春節(旧正月)といった中国本土の大型連休シーズンには、マカオ半島中心部の歴史市街地区にあたる世界遺産・セナド広場や聖ポール天主堂跡一帯に観光やショップング目的の旅客が集中し、通行規制が敷かれることも多くなっている。マカオ当局では、様々な方法で旅客の分散化を図ってきたが、旅客数の増加傾向も続いており、混雑緩和には至っていないのが現状だ。

 マカオ治安警察局では、昨年(2019年)秋から観光ピークシーズンにおける観光名所周辺における効率的な混雑緩和を図るため、既存の「スカイアイ」監視システムの柱の部分に混雑予報警報システムを設置し、テスト運用を行っている。

マカオの世界遺産・セナド広場や聖ポール天主堂跡一帯にテスト導入されている混雑予測警報システム(写真:マカオ治安警察局)

 混雑予測警報システムは、混雑状況を随時取得する感知装置が備わっており、エリア内の混雑度を「快適」「普通」「やや混雑」「混雑」の4段階で判別し、状況の統計、分析、予測を行うもので、警察が公共エリアにおいてより正確な混雑管理を実施する上での判断基準を提供するというもの。同システムには、情報表示ディスプレイや音声放送機器も搭載されており、警察からのメッセージ、混雑状況案内や誘導サポートなど、旅客や市民に必要なあらゆる情報が伝達されるという。

 治安警察局が1月21日に発表した内容によれば、昨年の段階で聖ポール天主堂跡及びセナド広場一帯に10組の混雑予報警戒システムを導入済みで、まもなく迎える春節ホリデー期間中についてもテスト運用を継続し、混雑管理に活用するとした。

 同局では、年内にも同システムを新馬路及び關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)周辺にも展開したい考え。

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