マカオ政府、2020年度予算を3度目調整へ…カジノ税収回復見込み財政準備切り崩し規模は事前想定から縮小

 マカオ政府経済財政庁の李偉農長官は11月20日に囲み取材に応じた際、2020年財政年度予算案の修正に関する手続きを進めることを明らかにした。

 コロナ禍で主要財源のカジノ税収が激減した上、防疫及び経済対策費用が生じる中、2020年度予算の調整はこれで3度目となる。

 今回の修正案には、財政準備の超額準備分から81.57億マカオパタカ(日本円換算:約1060億円)を切り崩し、補填する内容が含まれる。当初、政府は200億マカオパタカ規模の切り崩しを想定していたが、李長官によれば、9月末までに中国本土との間で往来制限が緩和されて以降、カジノ売上の回復が明確となったこと、公共部門におけるコスト削減を進めたことで、数字を見直したとのこと。また、今年度予算の調整は今回が最後になるとの見通しを示した。

 なお、今年度すでに財政準備から425.98億マカオパタカ(約5537億円)を切り崩し済み。

囲み取材に応じるマカオ政府経済財政庁の李偉農長官=2020年11月20日、マカオ立法会ビル(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は5月3日、同月1日にタイパ島のマンションの一室で男女の争う声がするとの近隣住民…
  2.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は5月3日、前夜マカオ半島北部・台山エリアにある工業ビル、新城巿工業大廈内…
  4.  世界保健機関(WHO)は毎年5月5日を「世界手指衛生の日」と、グローバルな啓発活動を展開。マカオ…
  5.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun