マカオ、高利貸に監禁されたと自作自演の中国人ギャンブラー逮捕…カジノで負け追加資金獲得目的で父親に送金させる

 マカオ司法警察局は4月24日、マカオで借りたカジノ遊興資金を返済できずに高利貸に監禁されたと虚偽の被害をでっち上げ、中国本土にいる父親に返済のための現金を用立てるよう要求し、実際に送金させたとして中国本土出身の商人の男(25)を虚構犯罪容疑で逮捕したと発表。

 同局の発表によれば、4月17日に被疑者の父親から「息子がマカオの黒沙環地区にある工業ビル内で高利貸しに監禁され、9万香港ドル(日本円換算:約125万円)を返済を求められている」と救援を求める電話通報があったという。父親は息子に1万8000人民元(約30万円)を送金済みだった。

 通報を受けた警察が、カジノ施設及び「天眼」と呼ばれる公共エリアの監視システムを使って調査したところ、通報内容が事実ではないことが明らかとなり、虚構犯罪である可能性が浮上。その後、4月20日に被疑者がマカオから中国本土へ向けて出境しようとした際、イミグレーション施設内で身柄の拘束に成功したとのこと。

 被疑者は警察の調べに対し、カジノ遊びの軍資金が底をついてしまい、父親を騙して金を送金させることを思いついたなどと犯行を認めた上、父親が送金した金についても、すでにカジノで全額使い果たしたなどと供述しているという。

 マカオでは、これまでにもしばしばカジノの負けを家族らに隠蔽するといった目的の自作自演による虚構犯罪事案が報告されている。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

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