マカオ、新規住宅ローン承認額が2ヶ月連続増…2022年9月

 マカオ金融管理局が11月9日に公表した今年(2022年)9月の住宅及び商業物件向けローン関連統計によれば、対前月の新規ローン承認額は住宅不動産向けが2ヶ月連続増、商業不動産向けが2ヶ月ぶり減となった。

 今年9月の新規住宅ローン貸付承認総額は前月から15.4%増の19.2億パタカ(日本円換算:約348億円)。対前月では2ヶ月連続増。このうち、マカオ居民(=マカオ居民IDカード保有者)向けが前月から17.0%増の19.1億パタカ(約346億円)で、全体の99.4%を占めた。非居民向けについては64.9%減の1200万パタカ(約2.2億円)。直近3ヶ月でみると、今年7〜9月の新規住宅ローン貸付承認額の月次平均値は14.5億パタカ(約263億円)で、今年6〜8月との比較で13.7%減。

 なお、プレビルド(未完成)物件に対する新規貸付承認額は63.8%増の6200万パタカ(約11.2億円)。前年同月比では84.0%減。

 新規商業物件向けローン貸付承認額は前月から8.4%減となる18.7億パタカ(約339億円)。こちらは2ヶ月ぶり減。このうち、91.9%を占めるマカオ居民向けが15.4%減の17.2億パタカ(約312億円)。非居民向けは増加に転じ、1.5億パタカ(約27億円)に。直近3ヶ月でみると、今年7〜9月の月次平均値は17.7億パタカ(約321億円)で、今年6〜8月との比較で67.5%減。

 今年9月末時点の住宅ローン融資残高は大きな金額の完済案件が多くあったため、前月から0.2%減、前年同月から1.2%減となる2348.5億パタカ(約4兆2556億円)。マカオ居民が占める割合は94.8%。マカオ居民向けの住宅ローン融資残高は前月から0.3%減、非居民向けについては0.8%増。

 商業物件向けローン融資残高は前月から横ばい、前年同月から0.8%増となる1592.8億パタカ(約2兆8862億円)。マカオ居民が占める割合が93.2%。商業物件ローン融資残高はマカオ居民向けが前月から0.2%減、非居民向けが2.2%増。

 今年9月末締めの住宅ローン延滞率は0.48%で、前月から0.01ポイント、前年同月から0.23ポイントのそれぞれ上昇。商業物件向けローン延滞率は0.80%で、前月から0.04ポイント、前年同月から0.16ポイントのそれぞれ上昇。

 最近の特殊要因として、6月中旬から8月初旬にかけて発生したオミクロンBA.5のアウトブレイクによる影響による準ロックダウンを含む大幅な防疫措置の引き締めがあった。

住宅が密集するマカオ半島の町並み(資料)=2020年7月本紙撮影

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