マカオ、投資詐欺で韓国人の男逮捕…「賭神」自称、7人から約3千万円騙し取る

マカオ司法警察局は4月3日、マカオにオフィスを構えて投資詐欺を行い、少なくとも7人から約175万人民元(日本円換算:約3280万円)を騙し取ったとして、韓国人の男(45)を逮捕したと発表。

 警察発表によれば、2021年7月から9月にかけて、中国人男性6人と香港人女性1人から相次いで詐欺被害の通報が寄せられたとのこと。被害者はいずれも2019年の後半、インターネット上でアフィリエイト会社の創業者を名乗る男が「自信はギャンブル術に精通しており賭ければ必ず勝てる」と自称し、「ノーリスク、元本保証の投資、1口1000米ドルの投資で0.25〜1%のリターンが得られる」などと話す動画を見つけて相手と連絡を取り合い、マカオで面会。その際、マカオ半島中区に開設したという社名看板付きのオフィスの写真を見せられたことで信用し、以降は男の指示に従ってチャットアプリのアフィリエイトグループに入り、投資に必要とされる取引アプリをスマートフォンにインストールしたという。ただし、当初3ヶ月は少額のリターンが得られたものの、2021年3月以降はなくなり、元本の返金もできなくなったことから騙されたことに気づき、警察に通報するに至った。

 通報を受けて警察が捜査に着手したところ、被疑者は2021年4月21日に港珠澳大橋マカオ側イミグレーションから出境済みで、また被疑者が事務所としていた場所については、わずか1ヶ月間借りていただけのミニオフィスで、営業実態が一切なかったことが判明。さらに、投資として集めた資金の行方については、すでに被疑者がギャンブル用途して使い、マカオのカジノ施設で400万香港ドル(約6770万円)以上負けていたこともわかったという。

 その後、今月(4月)1日午後11時頃、被疑者が港珠澳大橋マカオ側イミグレーションから入境を試みた際、逮捕に成功。被疑者は警察に対して事件に関する供述を拒絶しているというが、警察による捜査資料から被疑者が巨額詐欺行為に関わった証拠は十分あるとし、検察院する方針とのこと。目下、警察では被疑者が事務所を借りるのを手伝ったとみられる中国人についても追跡中とした。

マカオ司法警察局(資料)=本紙撮影

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