マカオ衛生当局がデング熱と麻疹への予防策呼びかけ…近隣地区で感染例増、春の連休シーズン控え

 マカオ政府衛生局は3月28日、イースター及び清明節の連休に多くの市民が外遊に出かけると予想される中、マカオ近隣地区においてデング熱と麻疹(はしか)の感染例が増加する状況にあり、適切な予防策を講じるよう注意喚起を行った。

 同局では、デング熱は人気の旅行先となっている東南アジアの多くの国の風土病であり、資料によれば2023年にはフィリピンで19万5603人、ベトナムで17万2000人、マレーシアで12万0418人、タイで11万9965人の感染確認があったといい、目下マカオへのインバウンド旅客やマカオからのアウトバウンド旅客が増加傾向にある中、ボーダーを跨ぐデング熱の感染リスクが高まるとの見方を示した。

 また、デング熱を媒介するヒトスジシマカはマカオに広く分布しているため、輸入性感染例をきっかけとしたマカオでの伝播リスクも極めて高く、旅行先での予防策のみならず、マカオの日常生活においても屋外で蚊に刺されないよう注意するとともに、自宅や勤務先では蚊の発生を予防するため水溜りの除去など環境衛生管理に気を配る必要があるとした。

 麻疹(はしか)については、目下のところマカオは流行地ではないものの、世界各地で感染例が増えている状況にあり、マカオでもインバウンドとアウトバウンド旅客の増に伴い、輸入性症例をきっかけにした流行リスクは高まっているとし、麻疹の感染歴やワクチン接種歴を確認した上、必要に応じてワクチン接種を済ませるよう呼びかけた。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府文化局(ICM)は5月8日、風雨シーズンの到来を受け、同月初旬からマカオの文化財建築物…
  2.  マカオ司法警察局は5月8日、犯罪組織による空路を利用した麻薬密輸の摘発を目的に、情報をもとにマカ…
  3.  マカオ政府統計センサス局は5月8日、2024年第1四半期(1〜3月期)の住宅価格指数を公表。 …
  4.  マカオでウィンマカオ(マカオ半島新口岸地区)及びウィンパレス(コタイ地区)の両カジノIR(統合型…
  5.  マカオ金融管理局は5月8日、今年第1四半期(2024年1〜3月期)のモバイル決済及びクレジットカ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun