原材料高騰と人材不足で先行き見通し慎重―14年第2季マカオ工業輸出状況調査

マカオ政府経済局は9月10日、2014年第2季の工業輸出状況調査結果を発表。企業の受注残高は平均2.36か月で、3.13か月だった今年第2季から24.6%下落、2.64か月だった前年同期から13.5%と上昇となった。

薬品業、アパレル製造業、その他業種、電子・電気業の受注残高はそれぞれ5.21、2.1、1.85、1.75か月だったが、その他紡績品業は0.49か月にとどまった。同局の実施した指数調査によると、輸出先のうち香港、中国本土、その他アジア太平洋地区が比較的好調だが、日本向けで苦戦しているという。

今後6か月の受注見通しについては、前期から2.7ポイント、昨年同期から7.5ポイント下落となる20.6%が楽観的と回答。大幅増を見込む企業は0.7%、微増が19.9%を占めた。見通しが悪いと回答した企業は19.4%で前期から4.8ポイント上昇、前年同期から8.4ポイント下落。そのうち微減と回答した企業は8.9%、大幅減は10.5%だった。なお、変わらずとの回答は60.0%。工場経営者の間では今後の展望について慎重に捉える向きが多いことを示している。

なお、今年第2季の輸出活動の課題として挙げられた内容としては、原材料価格の高騰が61.8%、人員不足が36.6%、受注不足が35.8%、人件費高騰が24.7%だった。マカオの工業輸出は厳しい状況を迎えているようだ。

メイド・イン・マカオをブランド化する動きも(資料)―本紙撮影

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