新IR施設ギャラクシーマカオ第2期、カジノテーブル認可150台=政府の台数制限目標下、設計の3分の1以下に

マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン(梁維特)長官は5月21日夜、5月27日にコタイ地区に開業を予定しているIR(統合型リゾート)施設のギャラクシーマカオ第2期に対するゲーミング(カジノ)テーブル新規配分について、150台の認可を行ったことを明らかにした。

マカオ政府博彩監察協調局が発表している最新データによると、今年(2015年)第1四半期末時点のマカオのゲーミングテーブル数は5704台となっている。マカオ政府は、2013年から2020年までの間の新規ゲーミングテーブル認可を年平均3%以内(合計おそよ2000台)に制限とするとの方針を明らかにしている。また、配分数についてはノンゲーミング要素に対する取り組みを判断材料とすることも明言されている。

リョン長官によると、今回のギャラクシーマカオ第2期のケースについては、運営会社側がマカオの中小企業の進出促進策を講じたほか、ノンゲーミング要素をふんだんに取り込んだことを評価した結果として、150台分の新規ゲーミングテーブル配分を認めたと説明している。

ギャラクシーマカオ第2期はマカオでカジノ運営ライセンスを保有する6社の1角、ギャラクシーエンターテイメントグループが196億香港ドル(日本円換算:約3057億円)を投じたプロジェクト。カジノフロアには500台のゲーミングテーブルが設置可能な設計と公表されており、政府による実際の認可数とのアンバランス感が拭えない。

今年下半期には、ギャラクシーマカオ第2期のほか、スタジオ・シティの2つの大型IR(統合型リゾート)施設が開業を予定している。リョン長官は、現時点でスタジオ・シティを運営するメルコ・クラウン・エンターテインメント社からのゲーミングテーブル申請は受け取っていないとしている。スタジオ・シティのカジノについても、500台分のテーブルを設置可能な設計とされている。

マカオでは2016年以降も大型IR施設の開業が相次ぎ予定されていることから、政府による台数制限目標下、各施設に対する新規ゲーミングテーブル配分に関心が高まっている。

新IR施設に対するゲーミングテーブルの新規配分認可について取材に応じるライオネル・リョン(梁維特)マカオ政府経済財政庁長官=5月21日(写真:GCS)

新IR施設に対するゲーミングテーブルの新規配分認可について取材に応じるライオネル・リョン(梁維特)マカオ政府経済財政庁長官=5月21日(写真:GCS)

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