中国で「国家安全法」制定、即日施行=香港・マカオにも義務と責任

中国の国会にあたる全国人民代表大会常務委員会は7月1日、中国の国家主権や領土の保安、保全を目的とした新しい「国家安全法」を圧倒的多数(賛成154票、反対0票、棄権1票)で採択し、同法は即日発効となった。

同法ではマカオに関して2ヵ所で言及があり、「香港、マカオ、台湾同胞を含む中国公民は国家主権、統一、領土を守る共通義務を有する」及び「香港、マカオの2つの特別行政区は国家の安全を守る責任を履行すべきである」と明文化されている。

マカオ特別行政区政府報道官事務所は同法の成立を受け、同日午後にコメントを発表。マカオ特別行政区は中国の不可分の一部であるとし、マカオ特別行政区市民は中国公民として国家の安全を守る共同責任を有するとの見解を示した。また、マカオ特別行政区はすでに2009年に国家安全保障の確保を目的としたマカオ基本法第23条に基づき国家保安維持法を制定しており、憲法上の責任を履行したとした。

全国人民代表大会などの重要会議が開催される人民大会堂(資料)=中国・北京—本紙撮影

全国人民代表大会などの重要会議が開催される人民大会堂(資料)=中国・北京—本紙撮影

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