マカオ、悪質タクシー暗躍続く=上半期のぼったくりと乗車拒否の検挙数が前年累計の1.6倍に

近年、マカオでは悪質タクシーの横行が社会問題化している。また、最近では営業許可を受けずに自家用車等を使って営業行為を行う白タクや、定員外乗車(定員オーバー)なども見受けられるといい、警察などが取り締まりを強化して対応にあたっている。

マカオ治安警察局は7月5日、今年(2015年)上半期の違反タクシー検挙数統計を公表した。検挙数は合計3037件に上り、このうち、ぼったくりが730件、乗車拒否が919件で、違反全体の54%を占めた。

また、白タクの検挙数は186件、定員外乗車の違反者数は356人(のべ)となった。

統計資料によると、昨年(2014年)通年のぼったくり及び乗車拒否の検挙件数はおよそ1000件で、一昨年の約4倍となったが、今年は上半期の時点で1649件となっており、事態はさらに悪化している。

治安警察局では、悪質タクシーや白タクの存在は市民の利益及び観光都市としてのマカオの印象を著しく毀損する許し難いものとし、違反行為の根絶に向けて取り締まりを継続実施していくとしている。

マカオの人口は約64万人、訪マカオ旅客数は年間約3150万人であるのに対し、タクシー総数はおよそ1000台程度にとどまっており、需要に追いついていないとの見方もある。

マカオ警察当局による違反タクシーに対する取り締まりの様子(資料)=2015年2月(写真:GCS)

マカオ警察当局による違反タクシーに対する取り締まりの様子(資料)=2015年2月(写真:GCS)


マカオ治安警察局が検挙した定員外乗車(定員オーバー)の車輌(写真:マカオ治安警察局)

マカオ治安警察局が検挙した定員外乗車(定員オーバー)の車輌(写真:マカオ治安警察局)

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