通貨供給量下落、預貸率上昇継続=15年6月、マカオ貨幣・金融統計

マカオ政府金融管理局は8月5日、今年(2015年)6月の貨幣・金融統計を公表。広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)が下落に転じ、総体銀行預貸率は前月から上昇を継続した。

【マネーサプライ】
流通貨幣が1.8%下落、通知預金が15.5%の上昇となり、M1は前月比12.1%増加。同時に、準通貨負債は2.7%下落、通貨供給量M2は0.9%減の4888億パタカ(日本円換算:約7兆6143億円)となった。前年同月と比較してM1が12.0%、M2が1.1%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は27.3%で前月から0.5ポイント、前年同月から3.2ポイントのそれぞれ上昇、香港ドルの比重は50.0%で、前月から0.9ポイント下落、前年同月から0.6ポイント上昇、人民元の比重は11.4%で、前月と同水準、米ドルの比重は9.2%で、前月から0.4ポイント、前年同月から1.6ポイントのそれぞれ増。

【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から0.9%減の4774億パタカ(約7兆4367億円)。通貨別ではマカオパタカが1.1%、香港ドルが3.9%のそれぞれ増、その他外貨は変わらず。非マカオ居民による預金は前月から7.1%上昇の2660億パタカ(約4兆1436億円)。公共部門の銀行システムへの預金は2.5%上昇の1217億パタカ(約1兆8958億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比1.9%上昇の8650億パタカ(約13兆4746億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.3%、41.3%、13.7%、22.5%。

【融資】
地元民間部門への融資は前月比2.4%増の3760億パタカ(約5兆8572億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ26.8%、65.7%、0.8%、6.1%で、金額ベースでは1007億パタカ(約1兆5687億円)、2470億パタカ(約3兆8477億円)、31億パタカ(約483億円)、228億パタカ(約3552億円)。対外部門への融資は前月比4.8%増の3857億パタカ(約6兆83億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.6%、22.2%、19.7%、50.6%で、金額ベースでは61億パタカ(約950億円)、856億パタカ(1兆3334億円)、758億パタカ(約1兆1808億円)、1950億パタカ(約3兆376億円)。

【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は6月末時点で前月末と比較して1.6ポイント上昇の62.8%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.4ポイント上昇の88.1%。

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

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