マカオ、ホテルで偽札使用の中国人旅客逮捕=本土で両替時に混入「損したくなかった」

海外の非公式両替所での外貨両替はレートが良いとされる場合もあるというが、中には客の不慣れに乗じて悪事を働く輩もおり、利用にはリスクが伴うものだ。

マカオの日刊紙澳門日報が9月19日付紙面で報じた記事によると、同月17日午後3時頃、マカオ・ダイナスティ地区のホテルでチェックイン手続きを行っていた中国人旅客の男(39)がデポジットとして収めた2500香港ドル(日本円換算:約3万8500円)分の紙幣の中に偽札が1枚混入していたという。ホテルから通報を受けた警察がすぐに現場に駆けつけ、この男の所持品を検査したところ、使用した1枚を含む計9枚の額面500香港ドル(約7700円)紙幣の偽札が見つかった。いずれも極めて粗悪な質感で、このうち6枚は同一の番号だったという。

なお、被疑者は警察の取り調べに対し、(中国本土からマカオへの入口となる)珠海市の拱北イミグレーション付近で1万香港ドル(約15万4000円)分の現金に両替したが、その場で内容を確認せず、後になって偽札が混入したことに気づいたとし、少しでも損害を減らすため使用しようと思ったと供述したとのこと。

マカオ警察では被疑者を偽造貨幣行使の疑いで逮捕し、速やかに送検するとしている。

マカオでは偽札の製造、行使ともに刑事罰の対象となり、懲役刑に処せられる可能性がある。警察当局では、もし偽札を手にしてしまった場合、すぐに警察に届け出るよう呼びかけている。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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