マカオのカジノ従業員、職場の治安問題を憂慮

マカオのカジノ従業員らで構成される互助組織、博彩員工協進会のメンバーらが10月5日にマカオ特別行政区政府本部を訪れ、首長にあたる崔世安行政長官宛てのカジノフロア内の治安問題に対する関与を要望する書面を提出したという。

マカオの政府系放送局TDMが10月5日昼のラジオニュースで報じた内容によると、博彩員工協進会が提出した書面の内容は、マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営がブラックリストを相互共有する仕組みを作ること、問題を速やかに政府部門に通報すること、ブラックリスト掲載人物のカジノ入場禁止及びマカオ上陸制限などを求めるものという。

マカオの月次カジノ売上は昨年(2014年)6月から今年9月まで16ヶ月連続で前年割れを記録し、低迷が長期化している。博彩員工協進会の陳志堅理事長は同局の取材に対し、「カジノフロア内の治安状況はカジノ売上の低迷が始まる前後とも劣悪な環境に変わりない。カジノ企業は従業員安全に働くことができる職場環境を保障すべき」とコメントしたとのこと。「コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)内のカジノでは、窃盗、強盗、スリなどが横行し、従業員が脅威にさらされている。カジノ企業が能動的に警察に通報すればそういったことはなくなるはずだ」と付け加えたという。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  近年マカオでは「換銭党」と呼ばれる違法両替従事者が主にカジノ施設内外で暗躍し、暴力、詐欺、窃盗、…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は12月13日、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な…
  3.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業、SJMリゾーツ社は12月13日、同社がマカオ半島中央部の…
  4.  マカオ特別行政区政府は12月14日午前、中国の習近平国家主席が同月18日から20日までマカオを訪…
  5.  ウィンターホリデーシーズンを迎え、マカオの各商業施設でも主にクリスマステーマの趣向を凝らしたイベ…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun