来年もカジノ売上続伸、3,200億パタカ予想―マカオ大学

マカオ大学カジノ研究所(澳門大學博彩研究所)の馮家超所長は、目前の世界経済の展望から来年(2013年)もマカオのカジノ産業は穏やかな発展を遂げ、カジノ売上(博彩毛收入)は今年より200億パタカ増の3,200億パタカ(約3兆2千億円)程度に達するとの見通しを示した。

また、マカオ周辺の大型交通網の整備によるマスゲーミングの顧客増に伴い、利益率の改善もありえるとした。12日付地元有力紙「澳門日報」が伝えた。

馮所長によると、広珠都市間鉄道が間もなく開通するのに伴う珠江デルタ周辺地区からのマカオへの入境旅客数増加がマスゲーミングのウォークイン顧客増に直結する可能性が高い。マスゲーミングのウォークインカスタマーによる利益率はVIPクラブ(貴賓廳)と比較して高いことから、カジノ企業の利益率向上に寄与するとの考えを示した。また、マスゲーミング客の増加はVIPクラブの経営に直接影響しないが、利益率は下がるのではないかとし、来年のカジノ売上全体に占めるVIPクラブの割合は68%で今年から2%減少するとした。マスゲーミング客は数が多いことから、非カジノ分野での消費が期待でき、中小企業に好影響を与える可能性もあるとする。

2012年に新規開業したサンズコタイセントラルのカジノ (c) Sands Cotai Central

2012年に新規開業したサンズコタイセントラルのカジノ (c) Sands Cotai Central

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は7月26日、同局の管轄下にある特警隊が同月27日午前9時から正式にタイパ島北安…
  2.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は7月25日、今年第2四半期…
  3.  マカオ・コタイ地区にある東亜運動会体育館(通称:マカオドーム)で7月26日午後、マカオ警察総局と…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月26日、今年第2四半期(2024年4〜6月期)の雇用…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun