幻の優勝から20年…ヤルノ・トゥルーリ氏がGP開催月のマカオを再訪=ワイン生産者として

元F1ドライバー(1997〜2011年参戦)で、2004年のモナコグランプリで優勝経験を持つイタリア人ドライバー、ヤルノ・トゥルーリ氏。日本のテレビ中継では「情熱ファンタジスタ」のニックネームで呼ばれ、高い知名度と人気を誇った。

目下、マカオは年に一度のモーターレースの祭典、第62回マカオグランプリを約2週間後に控え、街はグランプリムード一色となっている。トゥルーリ氏も、F1参戦の前年、1996年のF3マカオグランプリに出場した経験を持つ。この際、トップを走っていた選手がクラッシュしたため、2位につけていたトゥルーリ氏が最初にゴール。しかし、レッドフラッグが振られていたことから、トゥルーリ氏の優勝は幻となり、今なおファンの記憶に残る大会として語られる存在だ。

F1引退後のトゥルーリ氏は、2014年から電気自動車のフォーミュラカーによるチャンピオンシップ、フォーミュラEに自身の名を冠したチームを率いて、そしてドライバーとして参戦している。また、F1ドライバーとして活躍していた15年前から、イタリア・アブルッツォ州にある200年以上の歴史を誇るワイナリー、ポデーレ・カストラーニのオーナーとして、ワイン生産を手がけていることでも知られる。

11月8日、トゥルーリ氏が「幻の優勝」からおよそ20年ぶりにマカオの街を訪れた。同日夜、マカオ・コタイ地区のシェラトンマカオホテルのイタリアンファインダイニング「ベネ」でワインペアリングイベントを主催し、オーナーとしてポデーレ・カストラーニのワインのプロモーションを行った。

トゥルーリ氏はイベントの中で「忍耐と情熱の双方が必要で、チームとして協力することの大切さがワイン作りとF1レースの共通点だ」と紹介。また、「公道サーキットの準備が進むマカオの街を見て、20年前にここでレースに参加したのを思い出すことができ、とてもアメージングな気持ちだ」と感慨深げに再訪の感想を述べた。

自身の名を冠した赤ワイン「ヤルノ・レッド」のボトルを掲げるヤルノ・トゥルーリ氏=11月8日、シェラトンマカオホテル(写真:Sheraton Macao Hotel, Cotai Central)

自身の名を冠した赤ワイン「ヤルノ・レッド」のボトルを掲げるヤルノ・トゥルーリ氏=11月8日、シェラトンマカオホテル(写真:Sheraton Macao Hotel, Cotai Central)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は12月4日、マカオ半島北西部の沙梨頭エリアにある路上で女子学生(成年)に対する…
  2.  数学(算数)及び科学(理科)の到達度に関する国際的な調査のひとつに国際教育到達度評価学会(IEA…
  3.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)「グランドリスボアパレス(上葡京)」で12月4日、…
  4.  マカオ政府衛生局(SSM)は12月4日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認した…
  5.  マカオ政府交通事務局(DSAT)は12月4日、マカオ市民の業務や旅行での中国本土訪問、また中国本…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun