マカオのシンボルがさっぽろ雪まつりに登場=世界遺産聖ポール天主堂跡を自衛隊員らが忠実に再現

マカオを象徴する建築物として知られる世界遺産聖ポール天主堂跡を忠実に再現した大型雪像が2月5日から11日まで北海道・札幌市で開催される第67回さっぽろ雪まつり大通会場内の「HBCマカオ広場」で展示される。

マカオ政府旅遊局(観光局)が2月4日にプレス発表を行った内容によると、今回展示される聖ポール天主堂跡の雪像の高さは17メートルで、体積は実物のおよそ3分の2に相当するとのこと。会期中、マカオで開催して好評を博した3Dプロジェクションマッピングショー実施するほか、マカオで技術を学んだ日本人シェフがマカオ独特の軽食やドリンクを提供するカフェを併設し、北海道在住のマカオ人フォトグラファーによる写真展などを行うとのいう。同局では、日本からの観光客誘致を積極的に行う意向を示しており、内外から200万人の観光客が訪れるさっぽろ雪まつりへの参加を通じ、マカオの魅力をアピールしたい考え。

ちなみに、聖ポール天主堂跡の雪像制作を担当したのは、日本の陸上自衛隊だ。100人の自衛隊員が極寒の中で30日間かけて完成させた(陸上自衛隊北部方面通信群の岡一博群長)もの。

実は、17世紀にカトリック・イエズス会の聖母教会及び聖ポール大学として建てられた実物の聖ポール天主堂跡(大火により正面ファサードと石段の一部を残して消失)についても、その建設作業に多くの日本人キリシタンらが参加したといわれている。その証拠として、菊の彫刻や漢字などが刻まれているのが確認できる。

今回、陸上自衛隊が雪像制作を担当していること、隊員らの細やかな仕事ぶりなどがマカオでも大きく、かつ好意的に報じられており、聖ポール天主堂跡をめぐるマカオと日本の交流史にもあらためてスポットが当たるきっかけとなっている。

「聖ポール天主堂跡」雪像の引き渡し式典の様子。写真中央はマカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム長官=2月4日、北海道札幌市(写真:マカオ政府旅遊局)

「聖ポール天主堂跡」雪像の引き渡し式典の様子。写真中央はマカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム長官=2月4日、北海道札幌市(写真:マカオ政府旅遊局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は5月2日、マカオのカジノで偽造ゲーミングチップを行使したクロスボーダー犯罪グル…
  2.  マカオ司法警察局は5月2日、コタイ地区の2つのカジノ施設にあるゲーミングテーブルで他人の賭けたチ…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は5月2日、各イミグレーション施設で手荷物検査の強化を図り、違法な運搬活動…
  4.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  5.  マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角で、マカオ半島でMGMマカオ、コタイ地区で…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun