マカオカジノ監理当局「カジノテーブル新規割当上限数は長期平均で計算」=大型IR開幕ラッシュで柔軟対応姿勢

マカオは人口65万人、山手線の内側のおよそ半分にあたる面積30平方キロという小さな街だが、36軒ものカジノ施設を有し、世界一のカジノ売上を誇ることで知られる。

昨今、マカオでは大型カジノIR(統合型リゾート)の開幕が相次いでいるが、カジノフロアに配置するゲーミングテーブル数がカジノ監理当局にあたるDICJのコントロール下にあり、必ずしも運営会社の希望通りの割当を得られるわけではない。

マカオ政府は2013年から2022年までの10年間、毎年平均のカジノテーブル台数の増加率を3%以内とし、認可にあたってノンゲーミング(非カジノ要素)に対する投資規模を審査基準とする原則を打ち出している。

DICJのパウロ・マルチンス・チャン局長は9月8日、マカオ・コタイ地区にある大型IR、ヴェネチアンマカオで開催された記者発表会に出席した後、地元メディアの取材に応じた際、政府が原則として打ち出した2022年間でのカジノテーブル台数の増加率について、今年は複数の大型IRの開幕するが、来年は少ないことを挙げ、長期的平均で計算する考えを示した。

DICJの最新データによると、今年(2016年)第2四半期末時点のマカオ全体のゲーミングテーブル台数は5994台、スロットマシン台数は1万3706台。

今年8月22日にオープンしたウィンパレスと9月13日にオープンを予定しているパリジャンマカオの2つの大型IRについては、DICJがそれぞれ同数となる150台の新規ゲーミングテーブルを割り当てた。なお、割当時期については、開幕時に100台、2017年と2018年の1月1日にそれぞれ25台ずつという段階的なものとなっている。

インタビュー取材に応対するDICJのパウロ・マルチンス・チャン局長=9月8日、ヴェネチアンマカオ-本紙撮影

インタビュー取材に応対するDICJのパウロ・マルチンス・チャン局長=9月8日、ヴェネチアンマカオ-本紙撮影

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