マカオ、密輸たばこ販売店に対する一斉取り締まり実施=中国本土から流入、内外価格差大

マカオ税関(澳門海關)と衛生局は1月9日、同月4日から6日にかけて、密輸たばこ販売店に対する一斉取り締まりを行ったことを明らかにした。

税関によれば、18箇所の販売店から見つかった未納税及び警告表示のないパッケージの密輸と疑われるたばこ製品が2万5千本を押収。市価にして6万パタカ(日本円換算:約88万円)以上、未納税額は3万7000パタカ(約54万円)に上るとのこと。

いずれの店舗も価格の安い中国本土で商品を仕入れ、ハンドキャリーでマカオに密輸した上、市場価格より安い値段で販売していたという。

マカオ税関と衛生局による密輸たばこ一斉取り締まりの様子(写真:澳門海關)

マカオ税関と衛生局による密輸たばこ一斉取り締まりの様子(写真:澳門海關)

税関は販売店の関係者4人を本部に連行して詳しい事情を聞くなど調査を進めており、税関が対外貿易法違反、衛生局が禁煙法違反でそれぞれ罰金処分を下す見通し。

近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、税関でのチェックも強化されている。

マカオ税関が押収した未納税及び警告表示のないパッケージのたばこ製品(写真:澳門海關)

マカオ税関が押収した未納税及び警告表示のないパッケージのたばこ製品(写真:澳門海關)

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