マカオ競馬の経営、苦戦続く…16年も赤字幅拡大

豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノ施設ばかりが目立つが、実はマカオには競馬、グレイハウンド犬を使ったドッグレース、サッカー及びバスケットボールを対象としたスポーツくじ、ロトといった各種合法ギャンブルも存在し、政府と経営権契約を結ぶ民間事業者によって運営されている。

しかしながら、マカオにおけるカジノ以外のギャンブルについては、スポーツくじを除いて苦戦が伝えられている。

マカオの政府系放送局TDMが2月4日午後のラジオニュースで報じた内容によれば、マカオジョッキークラブの李柱坤(トーマス・リー)CEOがタイパ島にある競馬場で開催されたIACMニューイヤーカップのセレモニー後に同局の取材に応じた際、2016年の赤字幅が前年から15〜20%の拡大となるおよそ1億パタカ(日本円換算:約14.1億円)になるとの見通しを示した。

また、マカオジョッキークラブとマカオ政府の契約が今年8月末に満期を迎えるが、政府とのコミュニケーションを続けており、契約更新による延長を獲得できる自信があるとコメントした。

なお、マカオ競馬の赤字は、2006年から11年連続で、累積赤字も膨らんでいる。マカオのギャンブル監理当局にあたるDICJの統計では、昨年度のマカオ競馬の売上(馬券売上高から払戻金及び手数料を差し引いたもの)は前年から15%減の1.41億パタカ(約19.8億円)にとどまっており、カジノ売上の2232.1億パタカ(約3兆1387.8億円)に遠く及ばない規模となっている。

マカオ・タイパ島にある競馬場(資料)—本紙撮影

マカオ・タイパ島にある競馬場(資料)—本紙撮影

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