マカオの旅客総消費2年ぶりに上昇=中国本土旅客の消費上向く

マカオは人口約65万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

昨年(2016年)通期の累計訪マカオ旅客数は3095万0336人で、前年の同じ時期から0.8%増。このうち中国本土旅客は0.2%増の2045万4104人で、全体の66.1%を占めた。年間訪マカオ旅客数が3000万人の大台を突破するのは3年連続のこととなる。

マカオ政府統計調査局は2月23日、昨年通期の旅客消費調査(ギャンブル消費を除く)を結果を公表。総消費額は前年から3.0%上昇の511.3億パタカ(日本円換算:約7241億円)、中国本土旅客に限ると0.7%の軽微な上昇となる403.9億パタカ(約5720億円)。旅客総消費の上昇は2年ぶり。

旅客1人あたりの平均消費額は2.2%上昇の1701パタカ(約2万4090円)。国・地域別順では、中国本土旅客が0.5%上昇の1975パタカ(約2万7971円)でトップ。次いでシンガポール旅客が2.8%上昇の1773パタカ(約2万5110円)、日本が12.1%上昇の1708パタカ(約2万4189円)。

なお、日帰り旅客の1人あたり平均消費額は3.7%上昇の693パタカ(約9815円)だったが、宿泊を伴う旅客では4.5%下落の2681パタカ(約3万7969円)となった。昨今、マカオでは新ホテルの開業が相次ぎ、客室供給数が増加していることから、ホテル間の価格競争が進んでいるためとみられる。

旅客1人あたりの消費の内訳については、ショッピングの43.7%、宿泊の27.2%、飲食の20.9%で大半を占め、ショッピング消費は2.4%下落の744パタカ(約1万0537円)、宿泊消費は9.3%上昇の463パタカ(約6625円)、飲食消費は3.2%上昇の355パタカ(約5025円)だった。

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

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