マカオ警察が無認可宿泊施設へ立ち入り検査、賭博目的の中国人密航者発見

マカオ治安警察局は6月8日午前11時頃、無許可宿泊施設である疑いがあるとしてマカオ半島新口岸地区コインブラ街のマンションの1室に立ち入り検査を行った。

部屋の中にいた男子1名、女子3人について調査を行なったところ、このうち1人の中国江蘇省出身の無職の女(50)が密航者であると発覚。女は警察の調べに対し、賭博目的で6000人民元(日本円換算:約9万7600円)を支払って中国本土からマカオへ密航したことや、密航前に中国本土で友人からこの部屋の鍵を受け取り、無償で1ヶ月宿泊できると言われたなどと供述したとのこと。目下、警察が女を匿った関係者の行方を追っている。

現場周辺は大型カジノ施設や雑居ビルが立ち並ぶ繁華街。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

マカオ治安警察局(資料)-本紙撮影

マカオ治安警察局(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は5月2日、コタイ地区の2つのカジノ施設にあるゲーミングテーブルで他人の賭けたチ…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は5月2日、各イミグレーション施設で手荷物検査の強化を図り、違法な運搬活動…
  3.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  4.  マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角で、マカオ半島でMGMマカオ、コタイ地区で…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は5月2日夜、マカオ域内で今年(2024年)2人目の輸入性デング熱感染…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun