マカオで今年6人目の輸入性デング熱感染者確認=患者は親族訪問のフィリピン人女性旅客

マカオ政府衛生局(SSM)は8月16日夜、今年6例目となる輸入性デング熱病例を確認したと発表。

SSMによれば、患者は親族訪問のためマカオ入りしている60歳のフィリピン人女性で、マカオ半島のポンテ16近くに滞在。8月5日にフィリピンで発病、発熱等の症状が出ていたというが、7日にマカオへ渡航。その後、脱力感、ろれつが回らない、下肢に潰瘍などの症状が出たことから、12日になって公立の仁伯爵綜合醫院の救急外来を受診、医師が感染性ショック、中風、肺炎、脚部壊疽の診断を下した。また、16日に公衆衛生研究所の検査でデング熱IgMの陽性反応が確認されたという。SSMでは、患者の渡航歴、現在の症状や検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断したとのこと。

なお、患者の容体は予断を許さない状況だが、患者と同宿していた親族らにデング熱特有の症状は出ていないという。SSMでは、近隣住民に注意を呼びかけるとともに、蚊の駆除を実施する予定。

このほか、今年に入って以降、マカオでは域内デング熱感染が4例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認されている。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけている。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3000万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオ衛生局によるデング熱への注意を呼びかける告知物(資料)-本紙撮影

マカオ衛生局によるデング熱への注意を呼びかける告知物(資料)-本紙撮影

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