マカオ 17年7月貨幣・金融統計公表…通貨供給量上昇続く

マカオ政府金融管理局は9月5日、今年(2017年)7月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
流通貨幣が1.6%上昇、通知預金が1.8%下落となり、M1は前月から1.2%減少。準通貨負債は2.6%上昇、通貨供給量M2は2.1%増の5683億パタカ(日本円換算:約7兆6577億円)となった。前年同月との比較では、M1が11.7%、M2が15.7%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが31.6%、香港ドルが53.7%、人民元が3.9%、米ドルが8.9%。

【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から2.1%増の5540億パタカ(約7兆4650億円)、非居民による預金についても5.6%増の2718億パタカ(約3兆6624億円)、公共部門の銀行システムへの預金は1.4%減の1873億パタカ(約2兆5231億円)で、これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は2.4%増の1兆0132億パタカ(約13兆6487億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.4%、50.9%、3.9%、22.0%。

【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.4%上昇の4348億パタカ(約5兆8571億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ30.0%、64.6%、0.3%、4.5%で、金額にして1304億パタカ(約1兆7566億円)、2808億パタカ(約3兆7826億円)、14億パタカ(約189億円)、197億パタカ(約2654億円)。対外部門への融資は前月から0.9%減の4242億パタカ(約5兆7144億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.8%、29.5%、10.5%、50.4%で、金額にして77億パタカ(約1037億円)、1252億パタカ(約1兆6866億円)、447億パタカ(約6021億円)、2136億パタカ(約2兆8774億円)。

【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は7月末時点で前月末から0.5ポイント下落の58.6%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.2ポイント下落の84.8%。不良債権比率は0.1ポイント上昇の0.3%。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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