マカオ、17年第3季の旅客総消費額対前年8.8%増の約2222億円…過去2番目の高水準=1人あたり平均は約2.7万円、ギャンブル除く

マカオは人口約65万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

昨年(2016年)通期の累計訪マカオ旅客数は3095万0336人で、前年から0.8%増。このうち中国本土旅客は0.2%増の2045万4104人で、全体の66.1%を占めた。年間訪マカオ旅客数が3000万人の大台を突破するのは3年連続のこととなる。今年1〜9月累計の訪マカオ旅客数は2383万5039人で、前年の同じ時期から4.2%増。このうち中国本土旅客は6.3%増の1608万7866人で、全体の69.3%を占めた。

マカオ政府統計調査局は11月20日、今年第3四半期(7〜9月)の旅客消費調査(ギャンブル消費を除く)を結果を公表。総消費額は前年の同じ時期から8.8%、今年第2四半期から15.9%のそれぞれ増となる159.3億パタカ(日本円換算:約2222億円)で、2014年第2四半期に記録した四半期の過去最高額をわずかに下回る高水準となった。このうち、宿泊を伴う旅客の総消費額は前年の同じ時期から9.0%増の129.9億パタカ(約1812億円)、日帰り旅客は8.2%増の29.4億パタカ(約410億円)。

旅客1人あたりの平均消費額は前年の同じ時期から6.7%、今年第2四半期から7.8%のそれぞれ増となる1926パタカ(約2万6892円)。国・地域別では、訪マカオ旅客の大半を占める中国本土旅客が前年の同じ時期から4.6%増の2197パタカ(約3万0647円)、中国本土個人旅客に限ると11.8%増の2586パタカ(約3万6073円)。その他、アジアの主なところではシンガポール旅客が10.1%増の2104パタカ(約2万9350円)、日本旅客が10.4%増の1932パタカ(約2万6950円)、マレーシア旅客が4.8%増の1818パタカ(約2万5360円)など軒並みプラスに。アジア以外についても米国旅客が1282パタカ(約1万7883円)、英国旅客が1275パタカ(約1万7785円)などプラスだった。

宿泊を伴う旅客1人あたりの平均消費額は前年の同じ時期から1.9%増の2862パタカ(約3万9923円)、このうち中国本土旅客全体では3.6%減の3153パタカ(約4万3982円)だったが、中国本土個人旅客に限ると8.2%増の3732パタカ(約5万2059円)に。日帰り旅客の1人あたり平均消費額についても12.0%増の788パタカ(約1万0992円)だった。

消費の内訳については、ショッピングが46.4%、宿泊が26.7%、飲食の19.3%で大半を占めた。旅客1人あたりのショッピング消費は14.2%増の894パタカ(約1万2471円)で、内訳は食品系土産が16.8%増の264パタカ(約3683円)、化粧品及び香水が72.7%増の232パタカ(約3236円)。渡航目的別では、コンベンション・エキジビションを目的とした旅客の1人あたり平均消費額が最も高く、13.9%増の3520パタカ(約4万9098円)、次いでショッピング目的が4.1%増の2607パタカ(約3万6363円)。

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

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