マカオのカジノディーラー夫婦逮捕、勤務先から30回にわたってチップ盗み換金

マカオ司法警察局は11月21日、勤務先のカジノ施設から複数回にわたってゲーミング(カジノ)チップを持ち出し、換金したとして、マカオ人のカジノディーラー職の女(46)=2016年8月入社及びその夫(47)を業務上横領などの疑いで逮捕したと発表した。

警察発表によれば、同月15日、コタイ地区のカジノ施設からディーラーの女が勤務中にチップを盗んだ疑いがあるとの通報を受け、捜査員を現場に派遣。捜査員が監視カメラ映像などを確認したところ、ディーラーはテーブルが無人状態及び主任として現場に立っていた際、左手で隠しながら右手でテーブル上のチップ置き場からチップを抜き取り、着衣の腰の部分の隙間に隠していた様子が映っていたとのこと。

女は警察の調べに対し、今年8月から30回以上にわたって犯行を繰り返し、自身あるいは夫がキャッシャーで現金化し、およそ30万香港ドル(日本円換算:約431万円)を得て日常生活に使ったなどと供述という。

警察が2日後に夫婦宅を捜索したところ、盗んだチップを現金化したものとみられるおよそ10万香港ドル(約144万円)の現金を発見。カジノ施設側は、警察に対し、被害額をおよそ50万香港ドル(約719万円)と報告しているとのこと。警察では、夫婦を業務上横領、盗品等関与の罪で送検する方針。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル以上の高額チップも存在する。

チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

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