マカオ、大型カジノIR「MGMコタイ」開幕…投資総額約3660億円、約9割が非カジノ要素

米国に本拠地を置く国際カジノリゾート運営大手MGMリゾーツ・インターナショナルの子会社で、マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営の一角、MGMチャイナホールディングスがマカオの新興埋立地コタイ地区で開発を進めてきた大型カジノIR(統合型リゾート)「MGMコタイ」が2月13日午後7時30分に開業した。

MGMコタイの投資総額は約34億米ドル(日本円換算:約3660億円)。敷地面積は約400万平方フィート(約3万7612平米)で、客室数1390室を擁するホテル、ゲーミングテーブル数125台(このうち100台が開幕日に稼働、残る25台は2019年1月1日稼働予定)及び約900台のスロットマシン及び電子式ゲーミングマシンを設置するカジノ、テニスコート3面分に相当する900平米の特大ウルトラHD(4K)LEDスクリーン及び稼働式の座席とステージを備えた最大2000人収容の多目的シアター、2800平米のボールルーム、国際的に高い評価を受けた4人のシェフがプロデュースする店舗などを核とする複数の料飲施設、ショッピングアーケード、スパなどで構成され、コタイ地区における宝石箱をイメージしたという外観デザインが特徴。

また、館内各所には清朝期に紫禁城で使われていた絨毯など希少価値の高いものを含むおよそ300点ものアート作品が展示されている。リゾート全体に占めるゲーミング(カジノ)の割合はおよそ1割とのこと。

近年、コタイ地区では同業他社による大型IRのオープンラッシュが続いているが、MGMチャイナホールディングスのグラント・ボウイCEO兼エグゼクティブ・ダイレクターは記者発表会において「来場者の数を追うのではなく、ターゲットとするプレミアム・マス層の取り込みに注力したい」との意向を示した。

MGMチャイナホールディングスはマカオ半島新口岸地区でも大型カジノIR「MGMマカオ」(2007年12月開業)を運営している。

「MGMコタイ」グランドオープニングセレモニー=2018年2月13日(写真:MGM China Holdings Limited)

「MGMコタイ」グランドオープニングセレモニー=2018年2月13日(写真:MGM China Holdings Limited)


「MGMコタイ」のカジノフロア(マスゲーミングフロア)=2018年2月12日-本紙撮影

「MGMコタイ」のカジノフロア(マスゲーミングフロア)=2018年2月12日-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は9月9日、同局の本部について、同月から段階的にタイパ島北安地区の新本部ビルへ移…
  2.  マカオ招商投資促進局(IPIM)は9月8日、同局と国際熱帯木材機関(ITTO)の主催による「グロ…
  3.  マカオ司法警察局は9月7日、非マカオ籍の男性ギャンブラーへ賭博用途のカネを高利で貸し付けた上、返…
  4.  マカオでは、台風11号(国際名「ヤギ」)の接近による影響で、9月5日午後10時から6日午後2時ま…
  5.  マカオでは、9月5日から6日かけて超大型の台風11号(国際名「ヤギ」)が接近し、激しい風雨に見舞…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun