マカオ税関、マカオ半島南部で蛇頭2人と密航者4人を検挙

マカオ税関(澳門海關)は3月11日未明、マカオ半島南部の世界遺産・媽閣廟近くにある融和門の沖合に密航が疑われる船舶がいるとの通報を受け、周辺海域と陸地に緊急配備を敷いて対応にあたった。

まもなく、陸上で密航者とみられる男3人、女3人を発見し、身柄を拘束。同時に、会場でモーターボート一艘を発見し、船内にいた密航ほう助が疑われる男2人の身柄の拘束にも成功した。

税関によるその後の調査で、6人はいずれも中国本土出身で、年齢は32歳から48歳であることが判明。モーターボートを操縦していた蛇頭の男2人を密航ほう助罪、密航者のうち福建省出身の女を非法再入境罪で送検するとともに、残る3人の密航者の身柄については出入境を管轄する治安警察局に身柄を引き渡す方針。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

蛇頭の男2人=2018年3月11日(写真:澳門海關)

蛇頭の男2人=2018年3月11日(写真:澳門海關)


密航に使われたとみられるモーターボート=2018年3月11日(写真:澳門海關)

密航に使われたとみられるモーターボート=2018年3月11日(写真:澳門海關)

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