マカオ政府視察団が東京の特別養護老人ホームなど訪問…超高齢化社会の日本に学ぶ

近年、マカオにおいても人口の高齢化が大きな社会的関心事となっている。

マカオ政府統計調査局及び衛生局発表資料によれば、昨年(2017年)末時点のマカオの総人口に占める65歳以上の老年人口の割合は前年同時期から0.7ポイント上昇の10.5%、人口老化指数は同4.1ポイント上昇の83.0%。また、昨年のマカオの出生時平均余命は83.4歳で、前年から0.1歳延びた。

マカオ政府社会工作局(IAS)は7月10日、マカオ政府高齢者事務委員会視察団一行24人が同月8日から14日まで東京を訪問すると発表した。

期間中、厚生労働省老健局及び東京都福祉保健局を訪れ、介護保険制度や認知症対策といった高齢者政策についての取り組みについての現状を把握するほか、特別養護老人ホームなどのサービス施設、革新的技術を活用した高齢者用品メーカー、高齢者向け教育施設などを視察し、高齢者の生活や高齢者向け産業の発展状況について理解を深めるのが目的とのこと。

視察団は、すでに1980年代に高齢化社会を迎え、現在では老年人口が全人口のおよそ27%に達する超高齢化社会に突入した日本のリアルな経験から学ぶことは多く、今回の視察を通じてこれから高齢化社会が進行するマカオで想定される多くの課題を整理し、マカオ政府に対してより多くの政策的アドバイスを提供したいとしている。

東京都福祉保健局を訪問したマカオ高齢者事務委員会視察団一行(写真:IAS)

東京都福祉保健局を訪問したマカオ高齢者事務委員会視察団一行(写真:IAS)


視察先のひとつ、感情認識ヒューマノイドロボット「Pepper」を導入した東京都内の特別養護老人ホーム(写真:IAS)

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