マカオ司法警察局が台風襲来時のデマ情報発信者へ厳格対応姿勢

9月16日に超大型の台風22号(国際名:マンクット)がマカオに最接近し、最高レベルの台風及び高潮警報となる「台風シグナル10」「黒色高潮警告」が長時間にわたって発令されたことは記憶に新しい。

マカオの政府系放送局TDMラジオは9月19日午前、今回の台風への対応の総括をテーマとする討論番組を放送し、警察幹部がゲスト出演。複数の聴取者から台風襲来中のデマ拡散に対して取り締まりを求める意見が出され、司法警察局の薛仲明局長が同局に5件のデマに関する通報があり、このうち1件について十分な証拠が揃ったことから立件したことを明らかにした。

薛局長によれば、立件した事案について、当局がインターネットを通じて発表した情報を改ざんし、事実とは異なる情報をSNSを使って広く拡散し、社会の混乱を引き起こしたもので、刑法典第181条「公的機関の権限を侵害した罪」にあたるとした。残る4件についても証拠収集を行なっているとのこと。

また、マカオ警察総局の馬耀権局長は、大災害発生時において市民がデマ情報を元に恐怖に陥りやすく、一層の被害拡大につながる可能性があるとし、市民に対して自制を求めた。

マカオでは、昨年(2017年)の8月にも超大型の台風13号(ハト)の襲来を受け、人的、物的に大きな被害があった。この際にもSNSを使ってデマ情報が拡散され、複数の発信者が逮捕されている。

台風22号の影響で浸水被害の出たマカオ半島内港エリアで救援活動を行うマカオ保安部隊ら=2018年9月16日(写真:GCS)

台風22号の影響で浸水被害の出たマカオ半島内港エリアで救援活動を行うマカオ保安部隊ら=2018年9月16日(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は6月30日、客との共謀による不正行為でカジノ運営企業からゲーミング(カジノ)チ…
  2.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は7月1日、今年(2025年)6月の月次カジノ売上(粗収益、…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は6月30日、今年(2025年)3〜5月期の雇用統計を公表…
  4.  中国では、東京電力福島第一原子力発電所からの「ALPS処理水」の海洋放出をきっかけに、2023年…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は6月26日、中国旅遊研究院が発表した「2024年中国ツーリストアウ…

ピックアップ記事

  1.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  5.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun