マカオ、カジノ周辺前線勤務の警察官に月内にも催涙スプレー配備…警察官襲撃事件における威嚇発砲受け

1月3日深夜、マカオ・コタイ地区のカジノIR(統合型リゾート)施設の門外の喫煙禁止場所での喫煙していた違反者の男3人が治安警察局所属の警察官から注意を受けた際に逆上して襲いかかり、警察官が上空に向けて威嚇発砲を行った。

マカオ保安庁の黄少澤長官は同月7日、カジノ施設周辺の前線で勤務する治安警察局所属の警察官へ発砲に代わる手段として催涙スプレーの配備が可能かどうか検討を始めたとしていたが、16日の記者会見において月末までの配備にめどがついたことを明らかにした。

黄長官によれば、近日、警察官及びパトカーの増派などを通じてカジノ施設周辺における取り締まり及びパトロールを強化して臨んでいると同時に、催涙スプレーのストックを増やし、警察官に対する使用訓練を進めているとした。

また、威嚇発砲を行なった警察官は心理状況などを考慮してバックオフィス勤務としていたが、すでに復調したことから再び前線勤務に戻ったとのこと。

なお、カジノ施設内を担当する司法警察局所属の警察官については数年前から催涙スプレーを配備しているという。

マカオは人口約66万人、山手線の内側のおよそ半分にあたる面積約30平方キロという小さな街だが、40軒以上ものカジノ施設を擁し、およそ4兆円(2018年)という世界最大のカジノ売上を誇る都市として知られる。

カジノ周辺前線勤務の警察官への催涙スプレー配備計画について発表するマカオ保安庁の黄少澤長官=2019年1月16日(写真:GCS)

カジノ周辺前線勤務の警察官への催涙スプレー配備計画について発表するマカオ保安庁の黄少澤長官=2019年1月16日(写真:GCS)

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