マカオで2日ぶり今年32人目のはしか感染例確認…新たに英国留学帰りのマカオ人青年1人

マカオ政府衛生局(SSM)は4月8日夜にプレスリリースを発出し、同日新たに1人の麻疹(はしか)感染者を確認したと発表した。はしか感染者の確認は4月6日以来、2日ぶりのこと。

4月8日に新たに確認された患者は留学先の英国からマカオへ帰っていたマカオ人の男性(21)。男性は英国から帰った当日にあたる4月3日夜に発熱の症状が出た後、8日に全身に発疹が現れたため、私立総合病院の鏡湖醫院救急外来を受診。検査の結果、はしか感染が確認された。SSMでは、輸入性感染例と判断した。男性はマカオ生まれで、幼少期にはしかの予防接種を受けていたという。目下、患者は発熱が続いているものの、容体は安定しているとのこと。また、患者と同居の家族、患者がマカオで会った友人らに類似の症状は出ていないというが、SSMが接触者への健康追跡調査を行っている。

マカオにおけるはしか感染確認例の確認数は、昨年は3例のみだったが、今年に入って以降は、今回のケースを含めて、すでに計32例(輸入性14例、輸入関連性18例)に上る。4月8日までに29人が回復し、退院したという。

マカオでは、はしか流行地であるフィリピン出身のホームヘルパーが多く働いている。SSMは8日、フィリピン人ホームヘルパーに対するはしか抗体サンプル検査の結果を公表した。2018年上半期における調査結果として、94%がはしかに対する免疫力を持っていたとし、マカオに居留する20歳以上と大きく変わらず、理想的な水準だったとした。

SSMでは、1970年以降の生まれでワクチン未接種の人、マカオで働く海外出身のホームヘルパーに対して無償または有償のはしかワクチン摂取を継続する意向。このうち、ワクチン摂取年齢に満たない1歳未満の乳児がいる家庭のホームヘルパーについては、優先接種の対象とした。

マカオは面積約30平方キロ、人口約66万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市だが、昨年の訪マカオ外客数は年間3580万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  インバウンド旅客の大半を中国本土からの旅客が占めるマカオにとって年間最大の書き入れ時のひとつとな…
  2.  マカオ司法警察局は10月7日、勤務中に少なくとも60万香港ドル(日本円換算:約1143万円)分の…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は10月7日、今年(2024年)6〜8月期の住宅価格指数を公表。 …
  4.  澳門海關(マカオ税関)は10月6日、同月5日にマカオ国際空港の到着口にある税関検査場で未検疫の大…
  5.  マカオ治安警察局は10月6日、自動車の運転者と歩行者の安全を確保するため、マカオ域内の各所でキッ…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年10月号
(vol.136)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun