マカオの世界遺産・市政署ビルに落書きしたポルトガル人旅客を加重破壊罪で送検

先月(5月)23日、マカオ半島新馬路の「マカオ歴史市街地区」にある市政署ビル(旧名称:民政総署ビル)の壁面に落書きされているのが見つかった。

市政署から通報を受けた司法警察局が捜査に着手。天眼(スカイアイ)と呼ばれる公共エリアの監視システムなどを活用し、被疑者の身元の割り出し及び居所の確認に成功したという。被疑者は自称コンピュータプログラマーのポルトガル人旅客の男(35)で、マカオのガールフレンド宅に滞在していたとのこと。警察の調べに対し、22日夜にガールフレンドへの愛情を示す文言を油性の黒マジックを使って書いたなどと供述。警察は加重破壊罪で男を送検済みとした。なお、市政署は被害額として修復にかかる3万7000マカオパタカ(日本円換算:約50万円)を報告しており、男はこれを負担する意向を示しているとのこと。

市政署ビルを含む22の建築物及び広場から成るマカオ歴史市街地区は2005年にユネスコ世界文化遺産リストに登録されており、文化遺産保護法の対象となっている。市政署では、文化財保護法の規定に則り、文化局(ICM)の意見を聞いた上で修復作業を進めるとしている。

世界遺産「市政署ビル」で発見された落書き(写真:ICM)

世界遺産「市政署ビル」で発見された落書き(写真:ICM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は5月8日、マカオで二度にわたってバイクを盗み、盗んだバイクに乗って数々の交通違…
  2.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)グランドリスボアパレスリゾートマカオに5月8日、新…
  3.  マカオで年に一度開催されるモータースポーツの祭典「マカオグランプリ」。1954年にスタートした歴…
  4.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は…
  5.  マカオ・コタイ地区の統合型リゾート(IR)シティ・オブ・ドリームズ・マカオを運営するメルコ・リゾ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  4月30日、マカオ立法会と政府との間で2025年施政方針の運輸・工務領域における政策討論が行われ…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年5月号
(vol.143)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun