香港とマカオの市街地結ぶ高速船が運休に…新型コロナウイルス防疫対策で=港珠澳大橋経由の陸路の往来は可能

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府海事・水務局は2月3日午後6時すぎにプレスリリースを発出し、香港政府が新型コロナウイルス防疫対策の一環でマカオとの主要な海の玄関口を含む複数のイミグレーション施設を一時閉鎖すると発表したことを受け、2月4日午前0時から香港とマカオの市街地を結ぶ高速船の運航が休止になるとした(香港国際空港とマカオを結ぶ路線を除く)。具体的な運航休止期間については言及していない。

 香港とマカオの往来については、海路のほかに、港珠澳大橋経由の陸路ルートが存在する。現時点で、港珠澳大橋の香港側とマカオ側を往来するシャトルバスや香港とマカオの市街地間を往来するクロスボーダーバスは一部で減便やルート変更を実施しているものの、運行を維持している。

 本稿執筆時点(マカオ時間2月3日午後6時15分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認者数は累計8人で、内訳は7人が武漢からの旅客、1人が広東省珠海市の病院で入院歴のあるマカオ人。

【2020年2月3日午後8時15分更新】
 マカオ政府海事・水務局は3日午後8時前に再度プレスリリースを発出し、香港国際空港とマカオを結ぶ路線についても運休になるとした。これによって、香港とマカオの間を結ぶすべての高速船が運休することになる。

香港とマカオの市街地を結ぶ高速船(資料)=香港・上環のフェリーターミナルにて本紙撮影

香港とマカオの市街地を結ぶ高速船(資料)=香港・上環のフェリーターミナルにて本紙撮影

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