マカオ航空が3月の日本路線運航見通し公表…大幅減便継続=新型コロナウイルス流行の影響下

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオの空の玄関口となるマカオ国際空港でも、空港運営会社にあたるCAMが年初から防疫対策に着手。その後、相次いで防疫対策が強化されている。

 マカオ国際空港発着便では、当初、中国本土や台湾路線を中心に欠航が見受けられたが、2月に入って以降は日本を含むその他路線にも拡大している。

 マカオと日本を結ぶ直行便を運航するのはマカオ航空のみ。通常、東京(成田)と大阪(関西)がそれぞれ1日2往復、福岡が週4往復となっているが、2月は大幅減便となった。

 マカオ航空は2月21日、日本語版公式ウェブサイトで3月1日から28日までの運航見通しを公表。東京、大阪線は2月に続いて大幅減便、福岡線はすべて運休となった。

 具体的には、東京線はNX861/862便のみ3月1、5、8、12、15、19、22、26日、大阪線はNX851/852便のみ3月3、7、10、14、17、21、24、28日に限っての運航予定。

2020年2月のマカオ国際空港旅客ターミナルビル出発フロアの様子(写真:CAM)

 香港国際空港を経由したマカオ往来についても、日本各地と香港を結ぶ航空各社の路線で減便、運休が相次いでいるほか、香港とマカオの間の移動手段等の状況にも注視する必要がある。すでに香港(空港含む)とマカオの間の高速船は全面運休しており、港珠澳大橋を往来するシャトルバス等での陸路アクセスに限定される。香港国際空港と港珠澳大橋香港側イミグレーション、港珠澳大橋シャトルバスも減便が実施されている。

 なお、マカオでは2月3日からマカオLRT(新交通システム)、バス、タクシーといった公共交通機関を利用する際のマスク着用が必須化されている。市内においても、銀行を利用する際など、マスク着用を求められるケースも多い。マカオではマスク等の衛生用品が品薄で手に入りにくく、渡航にあたっては滞在日数分以上のマスクを準備しておく必要がある。

 本稿執筆時点(マカオ時間2月22日午後1時)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認者数は累計10人で、内訳は最初の7人が武漢からの旅客、以降の3人がマカオ人。すでに6人が治癒し退院済み。直近の新規感染確認は2月4日で、18日連続で新規感染確認ゼロが続いている。

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun