マカオ、19年第4四半期のギャンブル業従事者数5万8225人…対前年1.7%増=平均月給は3.8%増の約31.7万円

 マカオは面積約32平方キロ、人口約67万人というコンパクトサイズの街だが、およそ40軒のカジノ施設が軒を連ねるほか、競馬、サッカー及びバスケットボールを対象としたスポーツくじ、ロトといった各種合法ギャンブルも存在し、政府とコンセッション(経営権契約)を結ぶ民間事業者によって運営されている。

 マカオ政府統計調査局は3月9日、昨年第4四半期(2019年10〜12月期)のギャンブル業(カジノ仲介人、カジノ仲介人パートナーは含まず)における人材ニーズ及び賃金調査統計を公表した。

 昨年第4四半期末時点のフルタイムのゲーミング業従事者数は前年の同じ時期から1.7%増の5万8225人。カジノディーラー職に限ると3.0%増の2万5459人だった。

 昨年12月のフルタイムのゲーミング業従事者の平均月給(賞与等臨時給含まず)は3.8%増の2万4640マカオパタカ(日本円換算:約31.7万円)。カジノディーラーに限ると3.1%増の2万1080パタカ(約27.1万円)。

 昨年第4四半期末時点における空きポジションは前年の同じ時期から878枠減の443枠。空きポジションの分布は事務職が全体の34.7%と最多で、このうちカジノディーラーが77枠。サービス・販売職は31.4%。

 求人条件については、要業務経験が48.8%、要中国語(いわゆる北京語)が68.4%、要英語は49.4%、高中(日本の高校に相当)卒業以下の学歴を可とするが74.7%。

 昨年第4四半期の新規雇用者数は25.5%の大幅減となる1294人にとどまった。従業員雇用率は0.8ポイント下落の2.2%、欠員率は1.5ポイント下落の0.8%で、業界における人材需要の縮小を示している。

新型コロナウイルス防疫対策の一環で半月にわたり休業していたマカオのカジノ施設の再開に向けた準備の様子=2020年2月19日(写真:GCS)

 なお、昨年第4四半期時点のマカオの人口は67万9600人(期末)、労働人口は39万6500人、総就業人口は38万9800人、総体失業率は1.7%。ギャンブル業従事者がマカオの総人口に占める割合は単純計算で8.6%、総就業人口の14.9%となる。平均月収については、昨年第4四半期のマカオの就業人口全体の月給中位数である1万7000マカオパタカ(約21.9万円)を大きく上回っている。

 今年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う入境制限を含む防疫対策強化等によってインバウンド旅客数の激減が続いている。2月には防疫対策の一環としてカジノ施設の半月にわたる(2月5〜19日)一時休業もあり、再開後も現在までテーブル数を限定するなどの特別措置が講じられている。

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